アメリカの小学校では教科書は学校に据え置きで持って帰らない、という話を以前書いた。それ以外にも、色々とやり方が違うので、なおは大変だったようだ。
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日本では教材が教科書と各科目専用のノート、後は冊子になったドリルのたぐいで、これに加えて毎日のように漢字やら計算やらのプリントを宿題として持って帰る、という形式だった。
宿題はかならず連絡帳に明記され、プリントもすべて「れんらくぶくろ」に入っていたので、持って帰るのを忘れるようなことはなかった(持って行くのを忘れたことは1,2度あったけれども)。
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今なおが通っている小学校では、日本の連絡帳の代わりにプランナーのようなものが渡される。A4サイズ相当の結構大きなもので、全学年共通のものだ。
このプランナーに宿題が何か自分で書く、というところまでは日本の小学校とほぼ同じ。
だが、宿題でやらなくてはならないプリントを学校に置き忘れてくることが非常に多かった(^^;
最初は先生が言っていることがわからないのかな、と思って本人に聞いてみたらそうではないという。先生にも直接聞きに行ってみたが、先生も言葉の問題を感じておらず、別にコミュニケーションの問題ではなさそう。
そのうち慣れるでしょう、と言われ、確かに改善はしたのだが、結局最後まで微妙に引きずった。
そして、誕生日パーティでクラスの他の保護者の方と話をしたときに話題になっていたのが、みんな必要なものをしっかり家に持って帰らない、という愚痴だった。
どうやらなおだけの問題ではなかったらしい。
一人のお母さんは、授業の後必ず教室に入って、子どもと一緒に必要なものを選んでから下校している、とのことで、言われてみたら、そのお母さんは毎日お迎えのときには教室に入っていた。
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なぜこんなことになるのかな、と考えてみた。
こちらでは英語でも理科でも社会でも、とにかく先生がプリントをどんどん配って、生徒も自分の持っているルーズリーフの紙をどんどん使って学習していく。
こうしたプリントは、1回だけじゃなくてその後も使うことがあるし、不要になることもある。
これが増えすぎて、子どもが管理しきれなかったのだろうと思う。
持って帰ってきたプリントを見ても、一目ではまだ使うのか、もう要らないのか親には判断がつかない。
また、何を持って帰るのかは子どもが自分で決めるため(必要なもの以外は持って帰らない)、その判断が甘い、というかいい加減だったのだろう。
もちろん、モノの管理などの説明が学年の最初にあったはずなので、途中から転校してきたなおが知らないこともあったのかもしれない。
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なおのクラスでも、もちろんきっちり自分ですべて管理が出来ている子もいるだろうから、個人差の問題といえばそれまで。
ほぼすべての子がちゃんと宿題を家でできるように丁寧に指導する日本の小学校が過保護、という見方もあるのかもしれない。
それにしても、千尋の谷から突き落とすようなやり方は少し乱暴じゃないのかな、というのが私の感想だ。
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