2016年9月6日火曜日

センター試験の変更の話

ちょっと前の記事だが、日経の「大学入試新テスト、英語で民間試験活用 文科省案 」という記事が目を引いた。

英語に関していうと、センター試験の後継となる試験では、英語に「民間試験」を利用することにしたらしい。
「読む・聞く・話す・書くの4技能のうち「話す」と「書く」は同テストでは評価せず、民間試験に委ねる。将来は4技能全てを民間試験で評価する案も検討する。」
出題と採点の手間を考えると、まあ正直この方式しかないのだろう。

2020年度からということなので、大学進学の際、なおは新試験を受けることになる。

気になるのは、どの試験を使うことになるか、ということ。

もちろん、現在、有識者会議が検討中なのだろうが、候補はそう多くはない。後4年で急に新しい民間試験が出てきても実績不足と見なされるだろう。

朝日の記事(こちらで読める)で挙げているのはTOEFLと英検。他には、よく知られているテストは企業が良く指標にするTOEIC、さらに比較的新しいが大学入試で利用実績のあるベネッセのGTEC。また、あまり知られていないが、英検協会が母体のTEAPなるものもある。

門外漢の私の予想としては、本命はGTEC、対抗はTEAP。どちらも大学入試に使ってもらうことを想定して作られたテストだ。大学入試として使われるためには、高校での英語のカリキュラムと多少なりとも整合性がある必要があるが、その点この2つはばっちり。

TOEICは社会人を対象とした試験なので内容が必ずしも高校生向けではないし、「話す」「書く」能力の試験としては非常に弱い。TOEFLは留学と相性がいいが、外国の企業なので文科省の意向がまったく反映されないし、受験料が$230と高すぎる(GTECは1万円、TEAPは1万5千円ほど)。

英検は歴史、受験者数としてはずばぬけているが、「話す」は面接、「書く」は作文でちょろっと測るだけ。

大学入試に使われる、という社会での重要性を考えると、単独の試験に頼るというのは考えづらいので、GTECとTEAPが両方使われるだろうか。また、留学希望の学生や海外からの受験生への配慮として、TOEFLも選択肢のひとつになる可能性が高い。

英検は、上で挙げた試験に比べると負担が低い(試験時間と受験料)し、特に「話す」「書く」に関しては問題量が少なすぎて試験としての精度が低いので、そのまま使われることはちょっと考えにくい。

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親子英語組にとって、この変更がどんな影響を持つか。

話す能力に関してはオンラインレッスンなどで鍛えまくっている家庭が多いと思うので、有利になった、という程度。

書く能力の方は、どうしても優先順位が低くなるので、家庭での取り組みの比重はそれぞれだろう。学校で英語を学んでいるだけよりは取っつきやすいはず。ニーズがあるようなら、またそのうちライティングの取り組みに関して、ガイドを書いてみよう。

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