2010年3月15日月曜日

TBTLBFPその2:「読み」につながる5つの要素

引っ越し直前だが、何の因果か東京出張に来ている。次から、東京に来るなら新幹線だ。出張で飛行機に乗ることもそう頻繁ではなくなるかと思うと、ちょっと感慨深い。

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"The Between the Lions Book for Parents"(TBTLBFP)からのメモその2は、まず、「読む」ことの重要性についてだ。実は、読む能力というのは、幼児期に単に活字を言葉として理解する能力というだけでなく、小学校から大学に至るまで、様々な水準で鍛え続ける必要のある重要な能力だ、という話から始まる。

まあ、これは日本で「国語」が主要な教科として教えられ、大学入試でも欠かせない科目である、ということと同じだ。つまり、「読む」というのは(そして、それに関連して「書く」ことも)、幼児期に身につけることがその後の学校での成功に重要な役割を果たす、というだけではなく、長い目で高い水準まで身につける必要があることを理解しておかないといけない。

それを踏まえた上で、幼児期に「読み」につながる5つの要素が紹介されている。

・音素の認識(Phonemic Awareness)

フォネミック・アウェアネスとも言われるが、話し言葉がどのような音素で成り立っているかを押韻(rhyming)などを通じて感じ取る。ビデオ教材では、ワールドワイドキッズや、リープフロッグのDVD、SuperWHYなどに出てくる(ワールドワイドキッズでどのように取り入れられているかは、ケイさんの記事に詳しい)。

・フォニックス

これは皆さんおなじみ、英語のアルファベットの綴りがどのように発音と対応するかというルールだ。英語は同じaでもアと読んだりエイと読んだりしてややこしいのだが、ある程度は規則がある。それを意識的に学ぶことによって、見たことのない新しい単語に対処できるようになる(完璧な規則ではないが)。

・流ちょうさ

活字を読む際に、なめらかに続けて読むことができる能力であり、これがないと、音素や単語がばらばらで、言葉として理解されない。日本語でも、あいうえおが読めても、「さかな」が「さ」「か」「な」で魚にならない、という時期があるが、それはこの能力がまだ足りないから。

・語彙

フォニックスをいくら習得しても、単語の意味が分らないと読むことができない。年齢相応の語彙力を身につけることによって、読むことのできる素材が増えていき、楽しむことができる。

・理解

書かれた内容を理解する能力。なおにいろいろなビデオを見せて実感するのだが、経験や知的な発達段階がまだ達していないため、いくら英語が簡単でも内容が理解できない、ということが起こりうる。活字を「読んだ」という段階に達するには、最終的には内容が理解できないといけない。そのためには、単なる英語の能力だけでなく、自分を取り巻く世界、社会や文化の知識が不可欠だ。

英語育児では、この5つの要素をどう鍛えるか。まず、音素の認識とフォニックスはビデオやワークなどだろう。「ライオンたちとイングリッシュ」が特に役に立つのもこの分野だ。マザーグースなどの歌・チャンツやDr.Suessの絵本など、rhymingで定評のある絵本も効果的だろう。流ちょうさは、暗唱・音読で鍛えるのが一番だと思う。語彙は、数多くの絵本、ビデオ類、絵辞典、トーキングカード、フラッシュカード、語りかけなどで地道に鍛えるしかない。

最後の理解力は、幼児としての生活、たとえば幼稚園に通うなどを通じて自然と身につくが、たとえば博物館や動物園、水族館、文化的な催し、などに積極的に通わせているご家庭が多いと思う。クリスマスやバレンタインなど、英語圏独特の文化的行事の知識も、絵本や遊びを通じて体験しておけば、関連する内容を読んだ時の理解が楽になる。

絵本の表現や内容と、実生活での出来事をリンクさせてあげるのが、理解につながる一番の近道だと思う。

ということで、結局、親子英語・英語育児の諸先輩方の活動はやはり英語力の育成に効果的なのだな、と再認識することができた。

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最近、全力投球で遊んでいるせいか、はたまた甘やかしすぎなのか、私が仕事に出かけるときのなおの悲嘆ぶりがすごい。なおまま曰く、でかけてしまえばケロリとしているそうだが、毎朝のように、"I want to play Dad!"と叫びながら足にしがみついてくる始末。

寂しいという感情もわかるようになり、「さびしいからいかないで」などと言われるとほろりと来る。そして、出張後は「パパとお風呂入りたかったの」などと言ってくれるようになった(普段はパパなので)。いつまで続くかわからないが、この時期を楽しむことにしよう。

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2 件のコメント:

ケイ さんのコメント...

リンクありがとうございます♪
5つの要素、すごくわかりやすいですね。
やる気が沸いてきます。
TBTLBFPメモ、これからも楽しみにしてます☆

なおくんのパパ好きっぷりが伝わってきて微笑ましい♪
うちの夫は既にチィにお風呂断られるようになって
「まだ2歳なのに・・・」とシクシクしてます(^^;)
やっぱり日頃いっぱい遊んであげることが大事ですよね。
今しかないラブラブ期、お互い楽しみましょう!

なおぱぱ さんのコメント...

以前、ケイさんのブログへのコメントにちらっと書いた、読書教育のガイド本が、このTBTLBFPです。それなりにニーズがあると思うので、ぼちぼち、このメモ続けていきます。

2歳でお風呂断られるというのは寂しいですね。きっと遊びが足りないんですよ。ママなら怒るだろう無茶をお風呂でさせてあげるとか(おっといけない)工夫が必要です。

ラブラブ期、長続きさせたいですね!私も最大限に楽しみます。