2013年2月17日日曜日

読む聞く話す書く、どれを鍛えるべき?


4技能、どれもバランスよく、というのは簡単だが、それだと書くことがなくなってしまうので、ちょっとそれぞれの技能の特徴と、特に英語圏に大学レベルで留学する際に求められるレベルについて考えてみた。

・読む

日本で普通に中学校から英語を学び始めて、一番鍛えられる技能がこれ。私自身を考えても最盛期はおそらくネイティブに近いレベルで読めた。ただし、早く読めて辞書がいらないのは自分の仕事関係だけ。小説のたぐいはとてもその水準に達しない。

読めば読むほど語彙が増える、という多読による勉強法は、つまり分野も重要になる。逆に小説ばかり読んでいるなおままは、好きなジャンルにでてくる単語には私よりも詳しくなった。

普通に大学入試で英語を勉強した程度では、しかし大学で求められる読書スピードに追いつかないのも事実。授業で大量に宿題として資料・本を読まされるが、大学から留学するとまずはこれに追いつくためにそうとう苦労するのが普通だ。

・聞く

私の場合、自学自習だがヒヤリングにも力をいれていたため(各種ヒヤリング教材を聞きまくる、という王道)、授業についていけないことはなかった。地域によってはかなり訛りがあるが、大学の教員はだいたい他の地方から来ていたりするし訛りも少ないので大丈夫だろう。

・話す

自学自習で伸ばしづらいのがこちら。多読・多聴を通じて素養はできるのだが、思ったことをスムーズに表現することができるようになるには時間がかかる。私の場合、大学時代、バイト代を貯めてアメリカ・カナダに貧乏旅行をしたり、イギリスに一ヶ月ほど短期語学留学をしたのが良い訓練になった。
5年間の留学中は、性格的なものもあるのか、授業などで「話せなくて困った」という記憶はあまりない。もちろん、母国語である日本語のような表現力は駆使できないが、言いたいことを簡潔になんとか表現することができれば、後は訓練だ。

留学という面からみれば、会話力で直接学力が評価されることはあまりないので、困りはしないが、あまりに会話力が足りないと周りとスムーズなコミュニケーションができず、生活に支障を来したり、積極的に学校生活を送ることが難しかったりするかもしれない。

・書く

日本人、というか外国人にとっての一番の難関がこちら。正確には、ネイティブにとっても、誰でもできることではない。外国人にとってはとくに、話すときは外国人ということで見逃してもらえがちな文法ミスが、書くときには跡が残る上に減点対象になってしまうのがつらい。
また、文章作法が日本と欧米とでまったく異なるため、思考法から変えないと文法ミスがなくても、きちんとした評価をしてもらえない、ということにもなってしまう。
こちらも訓練が難しい。話す方は、たとえばネイティブなら会話相手になってもらう程度なら誰でもできるが、書く方は教える方にも十分な教養と学力が必要となる。

いずれにせよ、書けるけど話せない、というのはばからしい。表現する力、として共通する点が多いので、話す力と連動して書く力を鍛えるのが理にかなっている。



結論としては、やりやすい読み・聴きを中心にインプットをしつつ、十分な会話力を育成して、書く力の基礎とする。同時に、欧米における作文・ロジックの組み立て方については十分な理解を育てる、というところだろうか。

親子英語ブログの家庭で主流の方法なので、今更そんな分析をしなくても、という気もしないでもないが、自分の子どもが将来留学するときに、今のこの取り組みがどのように効果を持つか、ということを意識しとくのは悪いことではない。

私の留学経験は10年以上前の話だし、大学院に留学していたということで、高校や大学に留学するのとはまた違った面もあるかもしれない。また、留学に際してすべての基本になるのは学力と教養で、英語で「何を」勉強するのか、も大切、というのはいわずもがな。


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6 件のコメント:

りゅうママ さんのコメント...

うちは書く、ということだけがものすごく出来ません^^;
う~ん、すっごく簡単な文章なら書けるようになったけど、文を書く上でのルールは無視してめちゃくちゃだし・・。

サタデーにいってたり、英会話スクールにいってれば、少しは書く練習も嫌でもするんでしょうけど、うちは知ってのとおり、そういうのとは縁がなかったし私もボケーっとしてて書くっていうことさせてないし^^;
ワークも全くだし・・・ 女の子ならもうちょっと書くことが好きで上手になったのかもしれないですけど、男の子は無理にさせないと無理ですね・・^^;;

書くことはまあいいか・・という気持ちもあったのですが、あまりにも差が離れていくと、何かしないとだめなんだろうな~と漠然と思ったりしています^^;

なおぱぱ さんのコメント...

>りゅうママさん

男の子が書くのを嫌がるって話はよくありますよね。

りゅうちんの場合、他の能力がしっかり育っているから、どうせならバランス良く書く能力も育てたいという気持ち、わかるような気がします。

日本で日本の大学に進む場合、書く能力はたいして求められないんので、そのあたりどこまでこだわるかも難しいですね。

masyaまま さんのコメント...

こんにちは☆

実は、今、カナダの大学院の学生さんに期間限定(一時帰国している間だけ)で息子のレッスンをお願いしてます。

彼女は、外国の学校をベースにしてしまうと、英語が話せるは当たり前でアピールポイントには全くならない。今は普通に勉強で大変。英語が得意なのはただのチケット。
入口だった(ToT)/~~~

との話しを伺い、わかってはいたものの、息子の時代の大変さを改めて垣間見た気がします。

本当に大切なのは「英語で「何を」勉強するのか」なんですよね。

なおぱぱ さんのコメント...

>masyaままさん

日本に戻れば英語は大きなメリット(調査によると英検一級取得者は平均年収がものすごいそうですよ)です。

そのままアメリカに移民すると、日本人であることのメリットはありませんが、そもそもその選択肢が生まれること自体がメリットでしょうか。

masyaまま さんのコメント...

こんにちは☆
連投スイマセン(-_-;)

うちに来て頂いている先生のお話を伺って、仮に親子英語のその先に英語が出来るようになっても、そのまた先が大変なんだなぁ。

と思ってブルーになっていたので、
・帰国すればメリットがある
・そもそもその選択肢が生まれること自体がメリット
と伺い嬉しかったです。


何にも知らずになんとなく子供に英語をと考えている自分を再確認です(^_^;)

ありがとうございます。

なおぱぱ さんのコメント...

>masyaままさん

コメントありがとうございます。連投OKです(^^)

日本で十分な学力をつけておけば、英語がハンデになりながらも、海外でも十分活躍できると思います。留学中はあまりの大変さに愚痴をこぼしたくなるんですけど(^^;