Facebookで、どなたかがシェアしていた、幼児教育と発達の専門家の無藤隆さんの「親子関係にほぼエビデンスはない」記事が非常に印象深かった。
非常に重要な問題であり、多くの人の関心を集める、「親子関係」のあり方について、過去の学術的な研究の積み重ねから言えることは、たいしてないのだ、という。
私なりにこの記事から感じ取ったことは何かというと、あからさまな虐待のケースを除いて、何が正しい育児で、望ましい親子関係か、という問いに対しての答えはない、ということ。
親子英語なり英語育児なりにしても、まったく同じ事が言える。
そもそも幼児期から家庭で英語を教える必要があるのか。3人の息子さんを灘、そして東大理Ⅲに入れたこちらのお母さんは、小学生からの英語教育は不要だとおっしゃっている、と友人に教えていただいた。
「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方
実際、受験戦争で優位に立つということを考えた場合、小学校時代にどれだけ英語に時間を使うべきか、と考えると難しい。特にたとえば東大理Ⅲだの京大医学部あたりを目指す、という場合、入試の英語はものすごく難しいわけではないので、対策に使う時間が少なくて済むという程度の利点にとどまるかもしれない。
小学生時代、英語に時間を使うぐらいなら、最難関の中学校受験に向けて全力を注ぐべき、という考え方もよく分かる。
一方で、理想の教育をすれば誰でも灘中学から理Ⅲに行ける、というわけでもない(さらに言えば、すべての親が子どもにそれを求めているわけでもない)。
幼児期から英語を家庭で教える(もしくはインターナショナルスクールなり教室などで学ばせる)という道を選んだ場合でも、最終的な水準や重視する能力はさまざま。
また、ある家庭で成功していることが別の家庭で上手くいくとも限らない。子どもの素質にも大きく影響を受けるためだ。
読書好きのお子さんが多読で上手くいったからといって、すべての子どもに向いているわけではない。
上の無藤さんの記事でいえば、「親のしつけが影響しているように見える場合でも子どもの側の要因によることがかなり多い。」ということになる。
今は数多くの方がブログなどを通じてそれぞれの取り組みを公開しているので、後は自分の家庭環境・子どもの素質にあったやり方を選んで選んでいけばよいので、昔に比べ、ずいぶんやりやすくなったのかな。
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