2012年11月23日金曜日

私の教育観

ものぐさハハさんの感想に刺激されて、今日は、ちょっと反感を招くことも覚悟しながら、私の教育観について書こうと思う。

まず脳科学について。

実は私は大学院時代、今で言う脳科学を勉強した(より正しくは「神経科学」だが)。修士時代のたった2年のことだし、もう10年以上前のことで現在の専門は全然違うのだが、それでもある時期、かなり専門的に学んだと言える。

多少中途半端な知識だが、それでも現在の脳科学ブームにのって宣伝されることのほとんどは、ウソとまでは言えないものの、ほとんど根拠がないものばかりだ(と私は考えている)。

特に雑誌記事(場合によっては新聞記事も)は、執筆する記者に専門知識がないので、むちゃくちゃなことを書いていることがある。

いわゆる「右脳・左脳」議論も馬鹿らしい。脳の右と左で機能が局在化しているのは間違いないが、「右脳」を鍛えれば、「右脳」の機能全般を高めることができる、という考えは非科学的。

幼児に対する英才教育にもかなり否定的だ。どちらかというと私はピアジェ派で、それはつまり子どもには発達に伴って様々なことができるようになる準備状態が内部で育っていくのであり、準備ができる以前に子どもにいろいろなことを教え込んでも、それは動物の曲芸のようなものにすぎないという考え方だ。

さらにいうと、子どもは結局のところ持って生まれた素質があるのであり、それを早期教育によって「無限に」花開かせる、という考え方は、夢があるとは思うが、それだけだ。

別に家庭教育に意味がないと思っているわけではなく、準備ができた状態の子に、適切な働きかけをすることによって、その子どものポテンシャルを最大限引き出してあげるのが、家庭・学校の教育での最大の目標だと思う。



なおに関していえば、割と夢のないことを考えている私がなぜ親子英語にのめり込んでいるかというと、語学、というより言語は100%環境によって作られることが間違いないからだ。

正直言うと、なおの言語能力はたいしたことはないので(話し始めるのもかなり遅かった)、高度なバイリンガルを目指しているわけではない。その他の能力もまあ、特に目立ったところはない。

あえていえば、好奇心の強さと物怖じのなさ、競争心の強さが武器になるはずなので、伸ばしてやりたい。

将来、なおにどのような進路をとって欲しいか、という質問をされて面食らったことがある。それは、なおが決めるべきことであり、現時点では私にはほとんどビジョンがない。あえていえば、肉体的能力を駆使する職業は避けた方がいいんじゃないか、とか(両親を見るに、そちら方面での望みはほとんどない)、その程度だ。



昨日は、Amelia Bedeliaの音読の続きと、"100 Words"、宮本算数教室、そして「こどもちゃれんじ」。

本人は爆丸バトルやらなにやらで遊びたくて仕方ないので、帰宅後の2時間ほどに、食事、お風呂、遊びに加えてこれだけいれるので、もういっぱいいっぱい。

正直なところ、「こどもちゃんれじ」、国語関係のワークはやっていて意義があると感じるのだが、算数は少し幼稚すぎる。まあ、このあたりに現在のうちの子のスキルの偏りが反映されているとも言える。

小学一年生になってからはこのまま「チャレンジ」を継続するのではなく、別の教材を使っていこうと思う。うまくやる気を維持できるかどうかが一番の課題だ。

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10 件のコメント:

シオママ さんのコメント...

英語育児を2歳から始めて、今までいろいろ取り組みしてきましたが、本当に子供ってそれぞれで同じ取り組みをしても同じように成長するわけではないし、親が無理にやらせようとしてもぜーんぜん思い通りにはいかないものなんだなぁということが良く分かりました。(笑)

半分諦めつつ、それでも種まきくらいは、、、とは思い結局いろいろやってしまうのですけど^^;

右脳左脳の話はうちは「そうなんだー」とは思いつつ何もしてきていないので「ばからしい」という意見を聞いてホッとしました。(笑)

何もしていなくても頭のいい子は頭が良いし、やっぱり素質なんでしょうね。

マンゴー さんのコメント...

やっぱりそうなんですよね。
幼児教育界ではとくに右脳・左脳という言葉がよく使われますが、トンデモ科学だと分かっていて代名詞的に使われているものなのか、科学的に正しいという前提(思い込み?)のうえで真面目に使われているものなのか、ちょっと判断がつきませんでした。

語学をするうえで「言葉とイメージとを組み合わせて学習する」というような方法はたしかに有効だと思いますが、それが「右脳と左脳と……」という言葉に置き換わると途端に胡散臭く感じてしまうのはもしかして少数派?と思っていましたが、今回の記事を拝見してちょっと安心しました^^;

血液型性格診断と同じで、「そんなのガセに決まってると皆分かってるけど、世間話レベルではよく使われる」という認識で良いんでしょうか?!

トマト さんのコメント...

ときどき「子供をどうしたいの」とか「将来何にならせたいの?」とか聞かれるとビックリします。親が決める事ではないのに。
外交官にならせます とか言わしたいのか?と思う事も。

ものぐさハハ さんのコメント...

フォローアップ記事ありがとうございますー。
私は、どっちが右か左か覚えられないような人なので(脳の委縮が始まってる!?)、なおぱぱさんのコメントで話半分で聞いてていいんだ!と思えて楽になったのでした。

Cassis さんのコメント...

なおぱぱさんの専攻が意外でした(笑)
なんの根拠もなく、勝手に、「電気・機械系」かと思ってました(^^;)

「英才教育をしているつもりは全くないけれど、ひょっとしてうちも『動物の曲芸』状態になっているだろうか?」と自問したりして、私には考えさせられる記事でした。
 教え込んでいる気は何もないんですが、それも主観的だからな~と。

あと、「こういうところが武器になるはずなので、伸ばしてやりたい」とおっしゃってるのを読んで、「うちの娘の武器になることは何~っ?」と娘の寝顔を覗いてみたり(笑)

みなさんのコメントを読んで、「将来何になってほしいか」って、うちだけじゃなくて、皆さんも聞かれたことのある質問なんだな~と。
「何に」ってことはないけれど、精神的にも経済的にも自立していて欲しいです(^^)

なおぱぱ さんのコメント...

>シオママさん

そうそう、思い通りにはならないですよね~。正直、うちの子をそのお母さんに任せても、おそらく同じ結果にはならないだろうな、とも思います。

もちろん、素質だけでもないので、そのあたり、親の努力と工夫の余地があるのかな、と思います。

>マンゴーさん

脳の話で白けてくれる方が見つかって嬉しい限りです(^^)

もちろん、空間把握・操作能力とか、個別に鍛えたら伸びる「右脳」系の能力は多々あるので、それらの重要性を否定するわけではありませんが、右・左に分ける意味はないですよね。

>トマトさん

まあ、親の「夢」というか、妄想するのは自由ですよね。高校生ぐらいになったら、多少、進路を押しつけたくなるのかな。

>ものぐさハハさん

右左の話は、眉唾と考えてよろしいかと思います。両方とも左脳にあるから、古文を勉強して数学の能力を伸ばそう、とか言っているようなものなので。

>Cassisさん

電気系は好きでしたけど、進路には選びませんでした。ガジェット好きなのがばれてますね(^^;

まあ、子どもと取り組むときに充実感があって楽しくて、子どもがそれで喜んでくれるなら、何をやってもたいした害にはならないかと思います。

将来的に自立する、というのは確かに必須ですね。究極的には、それが一番の目標だと思います。

Carriexxx さんのコメント...

本当にそのとおりですね。
右脳左脳は、干支とか血液型占いレベルかも^^

きっとこうして英語を小さい頃からやっているだけでも
一般的には何よりのもの凄い英才教育に映るんでしょうね。
でも全然違う。同感です!

この前TVでプリの特集をやっていて・・・
年中、年長さんのクラスが紹介されていました。
英語を喋ってると驚いていましたが
小話を読んだ後に先生が質問をすると
4,5人いる全ての子どもが同時に声を揃えて
フルセンテンスで答えを言うんです。
リポーターは驚いていましたが・・・
違和感を感じました。

それぞれが思うことを喋ってるんじゃなく
覚えたことを声揃え言ってるとしか思えない。
確かに似たような答えにはなるだろうけど
フルセンテンスの子がいたり単語だけの子がいたり、
違う表現をする子がいたり、小さい子だからこその発想で
意味不明なことを言う子がいたり、
ってのが自然だと思うんですよね。

同じ英語でもこういう感じになると英才教育
って感じだなぁって思いました。

なおぱぱ さんのコメント...

>Carriexxxさん

まあ、干支も血液型も好きな人は好きなので、個人の好き好きですけどね(^^;

幼稚園児が声をそろえて同じ文章を言うのは不思議ですね~。それで違和感を感じない授業をしているのでしょうが、うちの子はとても長居できなさそう。

うちの子の通っているモンテッソーリ式の幼稚園は、本当に一人一人が気ままに振る舞っていて、そこが気に入っています。

そうまま さんのコメント...

お会いしたこともないのにコメントばかりごめんなさい。



例えば、ピアノを弾くと脳が刺激されるというのは、どうなのでしょうか?

なおぱぱ さんのコメント...

>そうままさん

いえいえ、いつもコメントありがとうございます。

ピアノを弾くと、ピアノを弾くために必要な脳の回路が刺激されるのは間違いないと思います。

だからといって、そのおかげで芸術的才能全般が活性化する、とかいうのは根拠がないですね。

ピアニストになるような人は、もともと芸術的才能に恵まれているので、そういう人が別の芸術の才能を発揮する、ということはあると思いますが、ピアノを弾いているせいではないでしょう。

もちろん、音楽のその他のスキル(音感、楽譜を読む能力、リズム感)などは発達すると思います。