年末の紅白歌合戦を機に、なおが日本のテレビを見たがるようになった。
そもそも、我が家で日本のテレビ番組を見ないのは、親子英語のためというよりも、親の好みの問題。帰省や国内旅行の際にはなおは日本の番組をいつも楽しみにしている。
現在は、どちらかというとなおに日本語に触れて欲しいので、いくつか試みに見せてみることにした。
まずは、お正月っぽい番組でも、と思って色々見ていたのだが、その中で出会ったのが、「林先生が驚く 初耳学」なる番組。
この番組で特に面白かったのは、以前紹介した「『学力』の経済学」の著者の経済学者による、「大学はどこに行っても収入に差はない」という説。
元となる理論は欧米では割と定評のあるもので、同じ方によるハフィントンポストの「じつは学歴で年収は変わらない」という記事に説明がある。
ここでいう「学歴」というのは、どこの大学に行ったかということであって、本来の意味である、高卒と大卒の違いではないことに注意。
記事では研究の結果から言えることについて、ごく簡単に紹介されているだけなので詳細についてはわからない。
テレビで紹介されていたのは、双子が違う大学に通うことになった場合でも、その後の人生において年収に差が見られない、という研究結果だ。
結果の解釈だが、経済学者の解説では結局、本人の能力が重要なのだ、ということだった。つまり当日のテストの出来不出来で合否が分かれるが、本人の能力がそれで変わるわけではない。
つまり、卒業した大学によるその後の人生における年収の差は、実は「どこの大学をでたか」ではなく、「その大学に入学するだけの学力があったか」による、ということになる。
この解釈が個人的に面白いな、と思うのは、つまり中学校から高校までの机上の「勉強」の積み重ねが、日本社会で成功する(イコール収入だが)上で非常に重要な役割を果たしている、という理解につながるから。
言い方を変えれば、大学受験の当日、試験を受ける前からすでに勝負は決してしまっている。
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まあ、双子研究の結果なので、大学はどこにいっても同じ、というのは、つまり一定の学力でいける大学であればどこでも、という注釈がつくはず。
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